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外科(乳腺)よりお知らせ

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再来 末廣 増野 末廣 増野 増野
末廣
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備考欄
乳腺外科、水曜日は新患の患者さんを優先しています。
紹介患者さんはいつでもお受けしています。

基本方針

乳腺外来は乳がんをはじめとする乳腺の疾患を扱う専門外来です。
乳がんは女性で罹患率第1位のがんであり、さらに増加傾向にあること、なりやすい年齢が40~50歳台とほかのがんに比べて若いことが特徴です。
現在1年間に約9万人以上の方が乳癌になっており、11人に1人の女性がいつか乳癌になると推測されています。
当外来では日本乳癌学会認定の『乳腺専門医』が、患者さんを中心とした正確な診断および適切な治療を心がけています。

診療分野

「乳房のしこり」「乳房の痛み」「皮膚のへこみ」「皮膚の赤み」「乳首のただれ」「乳首からの分泌物」などの自覚症状があれば乳腺外来を受診してください。
症状がなくても自治体等の乳がん検診を受けることが最も大切で、精密検査が必要なことがあれば受診して下さい。

診療体制

乳がん治療はわれわれ外科医のほか、病理医、放射線科医、放射線技師、看護師、薬剤師などいろいろな職種のスタッフの連携で成り立っており、当院では年間約140例の乳がん手術を行っています。
更に外来化学療法室、がん相談支援センター、セカンドオピニオン外来、緩和ケアチームなども整備されており、2013年からはブレストケアナース(乳がん専門看護師)も常勤するようになりました。
必要な折には是非ご相談、ご利用をお待ちしています。

診療内容

乳房の検査の基本は、
(1)視診・触診
(2)マンモグラフィ(乳房X線検査)
(3)乳腺エコー検査
の3つです。
検査の前に簡単な問診がありますのでご記入ください。
妊娠の可能性がある方やペースメーカーのある方はマンモグラフィ撮影前に申し出てください。

視触診

皮膚や乳頭に異常がないか、左右対称か、腫瘤や硬結の有無を調べます。
また首やわきのリンパ節の腫れの有無を診ます。

デジタルマンモグラフィー

マンモグラフィ検査では、左右の乳房を伸展圧迫して、エックス線写真を撮ります。
痛いことがありますが良い写真を撮るためですので我慢をお願いします。
腫瘤・石灰化・乳腺構築の乱れなどの異常所見の有無を読み取り、1~5の5段階でがんの可能性を評価します。
良い出来上がりの写真を作るための高度かつ専門的な放射線技師の技術とその写真を正確に読み取る読影医の目が必要となります。
当院では学会の認定を受けた専門の放射線技師と読影医が正確な診断に努めています。

また当院では2007年6月よりデジタルマンモグラフィーを導入しました。
従来のアナログ(フィルム)マンモグラフィーと違って、拡大縮小や石灰化像強調など画像処理が可能となりました。
したがって非常に小さな病変も発見できるようになり、乳がん早期発見に大変役立っています。

エコー検査(超音波検査)

乳腺エコー検査では乳房の上に機械をあて、乳腺内の異常の有無を観察します。
X線と違って無害ですから何度でも可能です。
数ミリの腫瘤や、細い乳管中の小さな病変まで捉えることができます。
必要に応じて、エコーガイド下で安全に針先を確認しながら細胞採取や組織採取を行います。

細胞診検査・組織検査

必要な場合(しこりがある時など)には、採血に使うときの細い針を、エコーで見ながら病変部に刺して細胞を採取し、顕微鏡で調べる「細胞診検査」を行います。
概ねこの検査で良・悪性の区別がつきます。
細胞診で不確実・判定不能のときや検査結果に食い違いがあるときは、太めの針で組織を取ってくる「針生検」やしこりのみを全部とって調べる「摘出生検」という手術が必要になります。

ステレオガイドマンモトーム生検

検診マンモグラフィーの普及によって視触診だけでは分からない異常所見(石灰化・腫瘤)が発見されるようになりました。
「石灰化病変」といわれるものの多くは従来のエコー検査や穿刺細胞診のような診断方法ではその正確な診断は非常に困難でした。
県立病院では2007年6月よりマンモトーム検査を施行できる装置を導入し、1年間で11例の手では触れない早期の乳がんを診断、治療することができました。
マンモトーム装置では局所麻酔下でステレオ撮影と特殊な器機を用いて、組織採取針を石灰化部位へ誘導し、正確に標的組織を吸引採取することにより組織検査が可能になりました。
  最も早期(いわゆる0期)の乳がんの診断には必要不可欠な装置であると考えています。
積極的に乳癌検診(とくにマンモグラフィ)を受けるようにしましょう。

乳がんの治療

乳癌の治療には、
 (1)手術
 (2)薬物療法(化学療法・内分泌療法・抗体療法)
 (3)放射線療法
の大きな柱があり、それらを組み合わせて、安全かつ最大の治療効果が得られるようにしています。

(1)乳腺に対する治療

乳がんの治療における手術の役割は「乳房のがん細胞をきれいに取り除く」ことです。
乳癌をコントロールするには、まず乳房内の原発巣を取り除かなくてはいけません。
従来はたとえ1㎝の癌でも乳房切除が行われていました。
しかし近年の臨床試験の結果、乳房内に遺残なく癌を切除できた場合、乳房温存する手術と放射線治療を組み合わせることで乳房を全て切除する手術と同等の治療成績が得られることが分かり、今では当院でも半数の方が乳房温存療法を受けています。
この手術法は、しこりとその周囲の乳腺組織を切離しする方法です。
しこりの周囲も切除するのは、乳がんの細胞が通常、しこりの周囲にも広がって進展いるからです。
がん細胞がきれいに取り除けたかは肉眼では判断できません。
よって、この手術の際にもっとも大事なのは完全に取りきることですから 、当院では『術中迅速病理検査』という特殊な検査を行い、手術中に顕微鏡でがんの取り残しがないかを確認しています。
もし取り残しがあれば同じ手術の中で、その方向にさらに追加切除して確実にがんの部分を取り除きます。
この検査は病理専門医が担当します。

(2)わきのリンパ節に対する治療

一部の乳癌ではわきのリンパ節へ転移していることがあります。
転移している場合だけに切除すれば良いのでしょうが、いままでにはわきのリンパ節の転移の有無を確実に見分ける方法がなく、ほぼ全ての乳癌の方でわきのリンパ節を完全に切除してきました。
しかし最近になってがんの転移を見張っているリンパ節の存在(センチネルリンパ節)とそれを同定する方法が分かってきました。
当院でも手術中に特殊な色素と器機を使用してセンチネルリンパ節生検を行い、センチネルリンパ節に転移があるかどうかを顕微鏡で確認し、転移が確認された場合だけわきのリンパ節をとることにしています。
わきのリンパ節をいたずらに切除することを避けることで、手術後の腕のむくみ、腕の痛み、可動制限、感染症などの心配を解放することができます。
ただ、この方法が当てはまらない方や、センチネルリンパ節が確実に同定されない方もいますので、医師とよく相談することをお勧めします。

(3)薬物療法(化学療法・ホルモン療法)

同じ乳がんでも一人一人その性質は異なり、なかには手術でしこりやリンパ節を取るだけでは治癒が難しく、 「全身病」としての性質をもつものもあり、体全部にいきわたる薬物療法が必要な場合があります。
術後の再発リスクは人によりさまざまです。そのリスクをできるだけ少なくするように、いろいろな治療が行われることになります。
切除された標本は病理医による顕微鏡の検査でどのようなタイプの乳がんか、手術後の追加の治療は必要か、使用するとしたらどのような薬剤が効果があるのかが詳しく調べられます。
この結果、その方に見合った薬物療法(抗がん剤、ホルモン剤、抗体治療薬など)が選ばれます。
普通は術後に行われますが、いろいろな目的で手術前にこうした薬物療法が行われることもあります。
薬物療法は推奨される治療法を必要回数または必要年月行うことで治療成績の向上が可能になります。
しかし薬物とくに抗がん剤などではつらい副作用が出ることがあります。
当院では、『外来化学療法室』や『がん化学療法看護師』など専従のスタッフにより、安全で効果的な治療を行うよう務めています。
再発治療に関しても出来るだけ病勢コントロールが可能なように「長く続けられる治療」を目標におこなっており、標準的な治療の他、患者さんに全国的に施行されている臨床試験や治験に参加してもらい新しい治療の追求も行っております。

(4)整容性も考えた乳房手術

当科では毎年約140例の乳がんに対する手術を標準的な方法で行っております。
治療後も患者さんが今まで通りの気持ちで生活出来る事を大切に手術方法の選択を行っています。約60から70%が乳房温存手術であり、がんの部分だけを切除して、正常な乳腺は温存する手術法です。

 

図1

図2

しかし、がんの病変範囲が広い場合、切除範囲が大きくなり、温存した乳房の形がくぼんだり、乳頭の向きが変わったり、きれいな乳房が残せないことがこれまでの問題でした。
当院での手術で特徴的な方針として、2010年以降、常勤の形成外科医と共同で乳がん切除後にきれいな乳房が残せるように、切除と同時に再建をおこなう手術件数が多くなっております。がんの切除後と同日に形成外科的手術を加えることで安全に形のいい乳房が残せるようになり、患者さんの満足度も上がっております。

 

図3

乳房再建手術の方法としては、ご自分の背中の筋肉を利用した方法(図1)や人工物であるバッグを利用する方法(図2)が行われます。
また手術をしてまで望まない方には、皮膚にくっつけることのできる人工乳房(図3)もあつかっています。

診療実績

乳癌手術件数およびマンモトーム生検件数

担当医紹介

副部長
増野 浩二郎

日本外科学会専門医・認定医
日本乳癌学会専門医・認定医
日本がん治療認定医
マンモグラフィ読影認定医

副部長
末廣 修治

日本外科学会認定医、専門医
マンモグラフィー検診精度管理中央委員会 読影認定医
日本乳癌学会 認定医、乳腺専門医
ICD制度協議会 認定医
日本がん治療認定機構 がん治療認定医
日本臨床外科学会会員
日本外科感染症学会会員
日本オンコプラスティックサージェリー学会会員
日本癌治療学会会員
日本呼吸器外科学会会員
日本気管食道科学会会員