• 子宮頸癌、子宮体癌、卵巣癌を中心とした婦人科悪性疾患
• 良性卵巣腫瘍、子宮筋腫、子宮腺筋症、子宮内膜症などの良性疾患
• 子宮脱、膀胱瘤、直腸瘤といった骨盤性器脱
• 子宮頸部異形成などの前がん病変

＊進行子宮頸がんに対する根治的放射線治療に対応困難なため、進行した子宮頸がんの治療と不妊治療は行っておりません。
＊異所性妊娠（子宮外妊娠）、卵巣のう腫茎捻転などの救急疾患にも随時対応しておりますが、スタッフの異動に伴い、現在は腹腔鏡の緊急手術は対応困難です。

産婦人科スタッフとして現在10名で診療にあたっております。日本産婦人科学会専門医制度指定修練施設、日本婦人科腫瘍学会専門医制度指定修練施設に認定されており指導体制も整っています。

悪性疾患・良性疾患を中心に婦人科疾患全般の診療を行っています。特に悪性疾患に関しては多くの症例を取り扱わせていただいており、症例数は県内でもトップクラスです。
婦人科悪性疾患に関しては科学的根拠に基づいた医療を基本として、手術療法、化学療法（抗がん剤治療）、放射線治療を併用した集学的治療を行っています。

子宮頸がんに対する広汎子宮全摘出術では術後に排尿トラブルが起こることが多くみられますが、術後早期から排尿ケアチームが介入して対応しております。
婦人科悪性疾患に対する各種根治手術を行っています。
広汎子宮全摘手術後の排尿トラブル軽減のため、排尿神経温存術式も行っています。

骨盤リンパ節廓清術を行うことが多く、術後の下肢リンパ浮腫などのトラブル軽減のため手術方法の工夫と術後のリンパ浮腫指導、専門看護師によるケアを行っています。

初期の子宮体癌で妊孕性温存を希望される患者さんに対する高容量黄体ホルモン療法や、初期卵巣癌に対する妊孕性温存手術にも対応しています。患者さんの病状を慎重に検討したうえで治療適応を決定しております。

子宮頸部異形成などの前がん病変に対しては出血量が少なく低侵襲である下平式円錐切除術を行っています。また、治療後の妊娠、分娩に対する影響が少ない子宮頸部レーザー蒸散術も行っています。

腹腔鏡手術は入院期間も短く低侵襲な手術です。良性卵巣腫瘍、子宮外妊娠を中心に行っており、患者さんごとの病状を考慮して腹腔鏡手術、開腹手術のいずれが適切か判断しています。

従来式と言われる、腟式手術（腟式子宮全摘術、腟壁形成術）を中心に行っていますが、当院泌尿器科に協力のうえメッシュを用いた手術（TVM）にも対応可能です。

2017年より子宮筋腫に対するUAE治療を保険診療で開始しました。UAEとは子宮筋腫を栄養している子宮動脈を塞栓物質で詰めることにより子宮筋腫を縮小し、筋腫による諸症状（過多月経、貧血、月経困難、腹部圧迫感など）を軽減する治療法です。子宮を摘出しないで、手術による腹部の傷跡が残ることなく治療をすることが可能です。入院日数、社会復帰までの期間が短い非常に低侵襲な治療法です。ずべての子宮筋腫が適応になるわけではございませんが、子宮温存を希望される方はお気軽にご相談ください。